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負け犬の遠吠え

…って本が流行ってるみたいで気になってるんですが

関連サイト:
Amazon
子育て女性は『勝ち犬』女か?[子育て事情]All About Japan

Amazonの書評を見て、わたしもこの本の噂を聞いたときにまっさきに浮かんだのがりさタン(not綿矢)の「くたばれ専業主婦」で、「煽ったり卑下したりで独身女性の中の人も大変だな」と思ったりしたのですが、なんて書くと結婚して子持ちのわたくしは勝ち犬ザマスよ!おほほほほ!みたいに思ってるようにとられると困るというか勿論そんなことは全然なくて、べつに他人の生き方なんてどーでもいいじゃん自分が信じて選んだ道を行けば……というスタンスなのですが、なんていうか、自分も含めて30代女性の、既婚未婚非婚という立場はどうあれ共通した不安感のようなものってすごくよく分かるんです。 
わたしは昭和43年生まれの35歳なのですが、丁度わたしたちの世代って、過渡期の世代だなぁと思うんですよね。古くからのモラルが壊れてモデルとするべき存在がいない世代。マニュアル世代の新人類で、偏差値絶対の受験戦争を経て、バブルのときに就職して、男女雇用機会均等法が始まった世代。親の世代は専業主婦が多くて、「お母さんみたいに家庭に縛られてつまんない人生を送るのはゴメンだわ」と思って、でも社会には受け皿がまだ無い……というすごく中途半端で宙ぶらりんな世代。
「わたしの生き方、これでいいの?」と誰かに問いかけて「うんそれで正解!」と言ってもらいたい気持ちがとても強い。もちろんそんなのに正しい答えなんてものは無いのだけれど、どこかに絶対的な正解があるんじゃないかと思ってしまう。それを求めて右往左往して「自分探し」なんてのをしてしまったり、自信満々で生きているように見える他人を羨んだりしてアホなことに余計なエネルギーを使っちゃう。

でも、子供がいない人はそれでもいいと思うんですよ、いいっていうとアレだけど問題が自分のことだけだから、まぁ気の済むまで悩め!って思うしそういう自分も悩んでるひとりだし。でも子供を持って、子育てしなくちゃなんなくなったときに、学ぶべき存在、こうありたいと思う存在がいないというのは親も子もすごく辛い状況だと思う。小学生の家庭教師をしている友達が、「気ぜわしく、過保護で、無駄を嫌う親が多い」と言っていたのですが(ちょうどわたしらの世代が親なんですね)なんでこうなるかというと子供をどう育てていっていいのか分からない親が多いせいだと思う。これはなんとかしなくてはいけないと思います。

えっとそれで、飛躍しますが、村上龍の「13歳のハローワーク」ってすごく良い仕事だなぁと思って(こっちも読んではないんだけど)もうね、わたしたちはしょうがないと思うんです、こーゆー時代に生まれて育っちゃったんだから。もうこうやって悩みつつ生きていくしかないです。でも子供達の世代には、自分のやりたいことをちゃんと考えて選び、そしてそれをしっかりと出来るような、さえぎるものの無い時代になって欲しいなと思いました。というか、わたしたちがそういう時代を作らないといけないんだよな。
| 2004.02.18 Wednesday 14:43 | Book | comments (0) | trackback (0) |

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