■ 80年代の青春
グミ・チョコレート・パイン (グミ編)
ブッコフで100円で買ってきたオーケンの本を読みました。
ああ…… わかりすぎるぐらいに分かる。80年代に自意識過剰でアイタタな思春期を送った者にはちょっと、アレすぎるぐらいにアレな小説です。
映画好きな美甘子の趣味や行動は他人とは思えないのだけど、あきらかに他人だなと思うのは自分はぜんぜん美甘子のような美少女ではなかった、ってところですね。
自意識過剰な男子がオノレの性欲に悶々とするように、自意識過剰な女子は自分の外見の欠陥にとりつかれてしまうんです。たんなるパッとしない平凡な容姿だっただけなんだけど、とてつもないブサイコだと自分で思ってて、暗くなっていくんですね。男子が「俺の性欲の強さは異様だ…」とコンプレックスを感じるように。だから賢三のほうに共感しました。
自分の美しさを自覚してる美少女ほど世の中に強い存在って無いっすねぇ。あまりにも自分とはかけ離れてる存在だ…だから憧れるんだけど。
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