Rubber Brain Blog

本屋でフラフラっとこんな本を買ってしまいました。

ダイエット・セラピー―読むだけで絶対やせられる アレン カー Allen Carr 阪本 章子 ロングセラーズ 1998-05 売り上げランキング : 4,416 Amazonで詳しく見る by G-Tools

これはダメだ。読み終わっていきなりのダメ出し。
『禁煙セラピー』が良かったのは、「禁煙したいなぁ、でも禁煙したら何かを失う気がして…」という人に「禁煙しても失う物は何もありませんよ、得られる物ばっかりですよ」と洗脳する（という言い方が悪ければ脱洗脳する）本だったからで、読者の希望と読後の着地点が一致しているからこの本を読んで禁煙出来た人が多いのは頷ける。
でも『ダイエットセラピー』は「痩せたいなぁ、でも食べたーい」という人に「動物性食品を一切食べないビーガンベジタリアンになるといいですよ」と勧めているんだもの。肉類を含めたジャンクフードもたまになら食べてもＯＫだよとは書いてあるのではっきりと勧めているわけではないけど、洗脳完了したらビーガンベジタリアンになってますよというのは着地点があまりにも遠すぎる！

読者は痩せたいだけで肉や乳製品を食べたくない、と思ってるわけではないので、「人間は本来動物を可愛がる習性しかなく、肉を食べるのは後付の習慣だ」と言われても「そっかーでも肉ウマイしな！」という気持ちの前には説得力ゼロ。
人間は糖分と塩分と油（脂）分はウマイと思ってしまうんですよ。
これはもーしょうがないんです。
後から習慣づけてマズイものをウマイと思いこんでしまった薬物中毒者の喫煙習慣とは違うんですよね。

とさんざダメ出ししましたが、問題は糖分と塩分と油分が精製されて沢山摂取出来るようになってしまった現代の食生活にあるのはたしかなので、それを見直す必要はあると思います。
「習慣で三食食べるのではなく、空腹を感じたら食べよう」「ハラ８分目にしよう」というのはまっとうなダイエット方法だし。

「ベジタリアンになりたいけど、何かを失う気がする…」と思ってる人にはおすすめできる本です。元々そういう欲求がない人にはツライかも。