2004.9.30 断乳

 おとついの夜から断乳をしている。2歳と2ヶ月になる息子に乳をやってない。乳には絆創膏を貼って「おっぱい痛い痛いだから、もう飲めないからね」と言い聞かせている。
 おとついの夜は暴れまくり、夜中何度も起きて乳を要求してきた息子だったが、昨夜は何回かシャツをたくしあげて乳を見て、「痛い?」ときいてはそのまま仕舞っていた。
 昨夜はしかし異様なテンションで、延々と歌を歌い、転がりまくり(おかげでかかとがわたしの口にヒットし、歯で唇が切れてしまった)それはそれで大変だった。
 わたしのほうも、乳が張ってきて痛く熱を持って辛い。
 また、もう乳をやることはないんだなぁと思うと、色々寂しくなり布団の中で号泣してしまった。やめたくてしょうがなかった授乳なのに。
2004.9.11 カルト・ムーヴィー

 8月は夏休みってことで!
 『王立宇宙軍〜オネアミスの翼〜』をDVDで観ました。初めて観たんですが、ウーン、なんていうか評価の難しい映画でした。面白かった!とも言えないし、つまんなかった、とも言えないし。
 意気込みやアニメーションの技術力はスゴイ!と思うんだけど、映画としては…やっぱり『ライトスタッフ』と比べてしまうと感動や興奮が全然足りない。ロケット打ち上げまでが長くて辛いんですよね。3時間もある『ライトスタッフ』のほうは長いと感じないのに。ただ、ロケット打ち上げとその前後のシーンは素晴らしかったです。
 主人公のシロツグが「やりてー!」「モテてー!」という一心で宇宙飛行士に志願する、ってところはとてもイイ!と思いました。いやマジで、なんていうか正直でイイ。ヒロインのリイクニのような「傷を負った可哀想な女の子」に惹かれてしまう、という気持ちも分かるし。
 シロツグが彼女を押し倒そうとして殴られ昏睡し、次の日、バツの悪い顔をするシロツグに「殴ってしまってごめんなさい」と自分から謝るリイクニが印象深かったです。本当は彼が彼女に謝らないといけないことなのに、レイプされそうになったことは彼女の中では「無かったこと」になっている。そこに激しい拒絶を感じました。シロツグに対する拒絶だけではなく、世界すべてに対する拒絶感。彼女の心の傷の深さを感じました。シロツグにとっては、リイクニがたとえば怒ったり無視したり何らかの方法で自分の「性的欲求」を意識してくれたほうがマシだったと思う。「無かったこと」にされたら、もうそれ以上は踏み込めないですもんね。彼女は結局最後まで救われないのが、ちょっと可哀想でした。
 最初はリビドーの赴くままの行動だったのに、最後は一気になんだかえらく高尚なところまで行っちゃう、っていうのもとても男性的だと思う。性的欲求と理想論の世界が矛盾せず存在するかんじが。
 お友達の葵さんが「背景とか設定とか過剰なほどにこだわっているくせに、メンタリティがその世界のものに全くなっていない」「スタッフは、ああいう風に人工的に世界を別に提示しないと、ああいうメッセージを語れなかったのでしょうねぇ」って仰ってて、それもすごく分かるんですよね。なんて言うか、「男性的」というか「オタク」的世界なんだろうなーと思った。

 カルト映画って「これはわたしの映画!」と思えたらめちゃめちゃハマるんだろうなぁ。それだけの輝きはある映画だと思うんだけど、でもこれは「わたしの映画」では無いなというかんじでした。
2004年7月のニッキ
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