1997.12.23 (火) 『ノーマ・ジーンとマリリン』を見た。 ノーマ・ジーンはとっても野心的な女の子だった。自分の欲しいものを知っていた。 そのためだったら誰とでも寝たし、髪を染めて整形もした。そしてマリリンに生まれ変わった・・・でもそして?夢をかなえたあとには、からっぽの自分しかいなかった。ほんとうに欲しかったものは、一体なんだったの?夢をかなえたあなたは幸せなはずでしょう?と過去の自分が責める、でもほんとうは・・・ 映画の出来は、あまりいいとは思わなかったけど・・・幼い頃の愛されなかった記憶って、なんだか辛いなって思った。 |
1997.12.6 (日) 『LOVE,PEACE&TRANCE』を聴きながら、荒木陽子の『愛情生活』を読む。 CDは、聴いてることを忘れるぐらいほぁ〜んとひたっていられて、二日酔いの頭にとても気持ちいい(昨日はワインを半分、独りで空けてしまったのだった)。 タイに行ったときに訪れた金色に輝くど派手な寺院を思い出した。うねるような音は、とても広くてヒンヤリした空間を感じさせる。 本を読んで少し元気を出したわたしは、真っ昼間からお風呂に湯を張り、ふらふらする体を沈める。ぼーっとバスタブのなかで膝を抱えていると、なんだかいろんな事がどうでもよくなってきてしまう。 |
1997.12.3 (水) ブローティガンの『愛のゆくえ』(新潮文庫:原題『The Abortion:An Historical Romance 1966』)を読み返す。 図書館員の主人公と、ヴァイダという美しい娘とのロマンスのおはなし。 そこはとっても変わった図書館で、普通に本を貸し借りする所ではなく、人々が自分の書いた本を...たとえばルーズリーフにクレヨンで書きつづった『本』をもってくるおばあさん、五歳の男の子が描いた三輪車の絵、そういったものを預かり、登録し、ただ保管するところ。主人公はその図書館に、24時間人々が訪ねてきてもいいように一歩も外に出ないで住み込んでいる。 そこへ『本』を持ってやってくる信じられないくらい美しく完全な体を持った娘。彼女は泣きながら言う、「この体はわたしのものではないのです。こんな女であるということがどんなに苦痛で恐ろしいことかを告げたくてこの本を書いたのです」・・・ この世界には自分の居所がないと思っている二人がひかれあい、そして世界に出ていく...そういうおはなしです。 読んだ後、なんとなくこの図書館ってネットの世界のことみたいだな、とか思った。 |
1997.12.1 (月) 『未来は今』という映画をビデオでみた。コーエン兄弟&サム・ライミでは『赤ちゃん泥棒』もすっごく好きなんだけど、この映画も面白かった! 地下の郵便室の「ブルーレター!!」とか、謎の大時計の整備士とか・・・それで見てて思い出したのは『未来世紀ブラジル』、あれはまったく悪夢の世界だったけど(でも大好きな映画です)、 こっちは明るい悪夢(?)ってかんじかな。画面が凝ってるし、ファッションもすごくいいです。ポール・ニューマンの悪役もはまってました。 (中古でだけどビデオも買ってしまいました♪) |
1997.11.26 (水) 加賀まりこの若い頃の映画、『月曜日のユカ』を見た。1964年のモノクロ映画。 噂では聞いてたけどホントに加賀まりこがかわいい。『和製B.B.(ベベ:ブリジット・バルドー)』っていわれてたのが、すごくよく分かる。 無邪気で子供みたいにかわいくって、そしてちょっと残酷。 ファッションが60年代してて良かった。パパ(パトロンのおじさん、なんかもうちょっとさーカッコイイおじさんが良かったよ、わたし的には) に会いに行く時のベレー帽とスカーフとか、ディスコに行った時の透けてるワンピースとか、ファーのついたベビードールとか。モノクロだったのがちょっと残念。 このあいだ、なぜアメリカやヨーロッパの映画ではカップルがすぐ(すぐでもないけど)ダンスをするのだろうか?とかいう話をしてたんだけど、日本ではやっぱりそういう習慣がないからなんか決まらないのかもなあ、とかラストのダンスシーンを見て思った。 |
1997.11.25 (火) ウディ・アレンの新作『世界中がアイ・ラヴ・ユー』を見てきた。ちょっと前になるけど。 N.Y、パリ、ヴェニス、というおしゃれな場所にミュージカルという取り合わせ。そして、楽しいことすべて。クリスマスにハロウィーン、プロポーズに初恋にアバンチュール、お葬式や強盗だってなんだか楽しい気分・・・そしてグルーチョ・マルクス! うー、ウディ・アレンやりたい放題やってるぅ〜ってかんじでした。それでいて、すごく面白いんだから、やっぱりこの人はすごい。 役者ではわたしはティム・ロスに惚れなおしてしまいました。かっこいい〜♪ |
1997.11.24 (月) いやあ〜書こうと思ってる映画の感想がたくさんあって、困ってます(とくに絵がむつかし〜い)。 とりあえず今日はこの映画、市川崑の『黒い十人の女』。1961年に公開されたモノクロ映画で、市川崑の幻の傑作といわれているそう。ピチカート・ファイヴの小西さんが主催した上映会で見てきました。 市川崑といえば、タイトルに凝る人らしいのですが(ここらへん、わたしはあまり知識が無い;でも『金田一シリーズ』の極太明朝とかは有名ですよね)この映画の始まりもゾクゾクさせてくれます。 お話の内容はお楽しみにとっておきますが(よかったです、ちょっと後半がダレ気味の気もしたけど...)画面がもーなんてかっこいいんでしょう!ちょっとだけ出てくるクレイジー・キャッツの演奏シーンが笑った。もちろん砂浜のシーンも最高。 十人の女の中では、中村玉緒もかわいかったし(あのお化粧バッグがイイ)、山本富士子の煙草の吹かし方も粋でよかったけど(帳簿つけるシーンの)、やっぱりわたしは岸恵子。バリッと女優風にきめてるのより、部屋着とかがかわいかったな。 つぎは絶対、京マチ子の『鍵』を見たい・・・ |
1997.11.19 (水) 何かの腹いせのように(?)ドトーのごとくCDを買うわたし。この一ヶ月(絵日記さぼってた間です;)に買ったCDをずらずらと書いてみる。 (絵は今回はオヤスミです〜。ネタがありまへんえ;)
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1997.11.11 (土) 渋谷に出かけた。「SUMIYA」という、レコード屋さんに行く。 ここはけっこうマニアックな映画ファンがビデオやサントラを求めてやってくるお店らしくって(と小林信彦が書いてた)サントラ好きなわたしには嬉しいレコ屋でした。 探してたニール・ヘフティの「裸足で散歩」のレコードがあって欲しかったけど、1万円はタカイ!とあきらめて、セルジュ・ゲーンズブールのなかなかイカしたジャケットのCDを買う「COMIC STORIP」というタイトルでポップな曲ばっかりを集めたもの。サイケなお姉さんが踊りだしそうな音楽だった。 それと「誘惑のアフロディーテ」のサントラCDを買った。ギリシャ風の音楽が「日曜はダメよ」みたい。古いジャズの選曲が好きだなあ〜。 それから青山の「シネシティ」へ行って、映画のチラシをもらってきたり(市川崑「黒い十人の女」見に行きたい〜!)、本屋で欲しかったR.D.レインの詩集「好き?好き?大好き?」とか、アラーキーとかスタジオボイスとかを買ったり、紀ノ国屋でなんとなくパンを買ったり、買い物しまくった一日でした。 |
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