■ ハウル観てきたよ〜
実家に帰ってます。子供を両親に預けて久しぶりに映画館へ行きました。
梅田のシネコンで『ハウルの動く城』を観てきました。もう上映期間も終わりらへんだからか、一番小さい劇場での上映になっててちょっと残念。
で、感想は…すごく良かったです。ネットだとあんまり評判が良くないようだったんだけど、わたしにはど真ん中キターってかんじで。
『もののけ姫』は、わたしは全然ダメだったんです。『千と千尋の神隠し』はけっこう良かったんだけど、どちらかといえば作品全体よりもこのシーンが良かった、という印象でした。『ハウル』は作品として良かったです。ものすごい直球なラブストーリーなんですね。だからそれにノレない人はダメかもしれない。わたしはもう、ハウルかっこいい…ぽわ〜んてなりましたよ。
以下ネタバレです〜。ちょっと浜村淳式にやってみましょう。
梅田のシネコンで『ハウルの動く城』を観てきました。もう上映期間も終わりらへんだからか、一番小さい劇場での上映になっててちょっと残念。
で、感想は…すごく良かったです。ネットだとあんまり評判が良くないようだったんだけど、わたしにはど真ん中キターってかんじで。
『もののけ姫』は、わたしは全然ダメだったんです。『千と千尋の神隠し』はけっこう良かったんだけど、どちらかといえば作品全体よりもこのシーンが良かった、という印象でした。『ハウル』は作品として良かったです。ものすごい直球なラブストーリーなんですね。だからそれにノレない人はダメかもしれない。わたしはもう、ハウルかっこいい…ぽわ〜んてなりましたよ。
以下ネタバレです〜。ちょっと浜村淳式にやってみましょう。
機関車が走っているヨーロッパのような小さな港町。帽子屋で働く地味〜な女性ソフィー。町は戦争で盛り上がり、みんな兵隊の見送りに行くとはしゃいでいます。町のはずれには魔法使いハウルの動く城も来ていて、ハウルは美女の心臓を食べるらしいわよ〜!と帽子屋の女たちはキャーキャー大騒ぎしながら出かけていきます。
ソフィーはひとり黙々と帽子に飾りを縫いつけています。妹に会いに行こうと出かけた途中、浮かれてる兵士達に絡まれます。
「君可愛いね〜」「どう、俺たちとつき合わへん?(浜村淳」「やめてください!通してください!」そこへ肩に派手なジャケットを羽織った優男が現れて「やぁ、ごめんごめん、探したよ」ソフィーの肩を馴れ馴れしく抱くと、魔法であっというまに兵士を追い払い「このまま知らん顔して歩いて…」美しい男性と腕を組み、どぎまぎするソフィー。後ろから人間じゃないあやしい生き物が追ってきています。「巻き込んでしまったね…」襲いかかるゴムのような化け物!さーっと飛び上がる二人…そしてダンスを踊るように空中を歩いて行きます。もう、ここでソフィーはこの男性…ハウルにフォーリン★ラブです。
ここがなぜかわからない、という意見をよく見かけますが、恋なんて簡単に落ちちゃうもの…空に飛び上がり、空中でダンスするような気分が文字通り恋なんですから。
妹はソフィーとは対照的なおんなおんなした愛嬌の良い美人。「お姉ちゃん、恋をしてるわね?」と指摘されるも、自分に自信のないソフィー。「お姉ちゃんは何がやりたいの?自分で決めなきゃ!」と厳しくも暖かい言葉をかけられます。
帽子屋に帰ったソフィー、鍵を閉めたはずのドアから妖しいマダムが入ってきます。「チンケな帽子屋にチンケな娘ね」ムッとしたソフィーはドアを開け「お引き取りを!」マダムは猛スピードでソフィーの体を通り抜けると呪いをかけてしまいます。「ハウルによろしくね〜」マダムは荒れ地の魔女だったのです。呪いをかけられたソフィーは90歳の老婆になってしまいます。この姿ではここにはいられない…ひとり旅立つ決心をするソフィー。
…ごめん、浜村淳式にラストのオチまで話そうとしたらどんだけ長文になるっちゅうねん!てかんじなのであらすじはここまで。
たぶんハウルに惚れられるか?(男性ならばハウルに感情移入が出来るかどうか?)がこの作品の鑑賞ポイントなのかも。かつてハウルと関係があったらしい荒れ地の魔女も(三輪明宏ハマりすぎ!魔力が無くなって普通のおばあちゃんになってからがえらい可愛い…)、ハウルの師匠である王宮付き魔法使いのサリマン女史も(美少年をはべらせててこちらも妖しいキャラです)、そしてソフィーもみんなハウルにゾッコン★ラブなんですもん。
さてそのハウルですが。パンフレットにこんな文章がありました。
一方、ハウルについては絵コンテを描いている最中も”行動原理がわからない”ともらしていた宮崎監督。アフレコの初日、ハウル役に決定した木村さんが現場で声を演じたとたん、「ハウルってこういう人だったんですね」と言ったそうだ。木村さんの声によって、宮崎監督のハウルは完成した。たしかにキムタクの声すごい良かった、むちゃくちゃハマってました。
スマートな美青年ハウル。でも髪の毛の色が変わってしまっただけで「美しくなければ生きていたってしかたない…」と文字通りドロドロに落ち込んでしまうハウル。それを見て「わたしなんか美しかったことなんて一度もないわ!」と飛び出し、雨の中わぁわぁ子供のように無くソフィー。そこへ傘をさしかける案山子男のカブはとても優しい男です。でもソフィーは案山子男には惚れない。魔女が怖くてがらくたの山を築き、自由であると言いながらすべてから逃げている、そんなどうしようもないハウルに恋をしてしまっている。
今までの宮崎アニメだと、案山子男のような男の子がヒーローでした。シータを助けるために奔走するバズーや、アシタカやコナンやカリオストロのルパン、みんなヒロインを助けるために一生懸命でした。
でもハウルはソフィーを助けたりしない。最初にソフィーの窮地を救ったものの、老婆になった魔法を解いてあげようとまでは思わない。ただ「ここにいていいよ」と、ただし「あまり掃除しすぎないように」と釘を差して、そしてひとりでどこかへ出かけて行ってしまう。
ハウルは心臓を火の精カルシファーに与えている。カルシファーは暖炉に縛り付けられ城を動かしている。自由に鳥になって飛び回るハウルには心が無い。心がないハウルはだんだん人間の姿に戻れなくなっていく…。
「ようやく守らなければならないものができたんだ。君だ」
という言葉を残して戦場に旅立つハウル、でもこのままではハウルは死んでしまうとソフィーはさとります。ソフィーやマルクル(めっちゃ可愛いくてメロメロになりました…「ボクがそばにいてあげるよ!」とかモウ、たまらんです)たち家族に自分の心のかわりになってもらおうとするハウルを、自分がただ守ってもらうだけの存在になることをソフィーは否定します。ハウルに自分の心を取り戻してもらわないといけない、と。
ラストでハウルに心臓を戻すソフィー、目覚めたハウルが「こりゃひどい、体が石みたいだ…」と言うと「そうなの、心って重いの」と言います。ここがすごく良かったです。
自分に自信が無く流されるままに生きてきたソフィーと、心を置き去りにして自由を得ていたハウル…二人が出会い、自分自身を取り戻し、そしてようやくきちんと向かい合い愛し合うことが出来るようになるんだなぁ、と思いました。
「ふたりが暮らした」という宣伝コピーがありましたが、過去形じゃなく、ここから…このラストからやっと始まるんだと思います。フラれちゃった案山子男が「心変わりは人の世の常と申しますから」と言う台詞がなかなか効いてますね。心が無いままでは、心変わりも無いんですから。
追記:浜村淳をご存じない方へ…
関西人はみなさんご存じかと思いますが。浜村淳さんはラジオでいつも映画紹介をするんですが、もうものすごく細かいところまであらすじを喋り(登場人物は全部関西弁で喋ります…それが関西クオリティ)それで最後のオチまで全部喋っちゃうので有名なんです。「続きは映画館で」ってあんたもう全部ゆうてるやろ!というリスナーのツッコミがお約束。
Comments
わたしもすっごい良かったよー!
もっかい観たいです。DVD早く出ないかなあ〜。