1998.12.28 (月) ビデオで『ブリキの太鼓』を観た。 産まれてきたくなかったオスカルを、唯一この世界に結び付けたのがお母さんの「3歳になったらブリキの太鼓を買ってあげる」という言葉。 「スカートに潜るのは我が家の伝統だ」・・・スカートの中は母親の胎内の中。大人になるのを拒否したオスカルの目で見た大人の世界。 こういう、長い長いお話ってすごく好きだ。色々なエピソードが積み重なっていくような。 印象的だったシーンは、オスカルの太鼓のリズムでナチの集会がダンスパーティになるところとか、お母さんが生魚をムシャムシャ食べていたところとか。 イラストにも描いたけど、牛の頭からウナギが出てくるシーンはすごかった。 ああいう漁の仕方ってあるんだなぁ。 ちょっと夢に見そうなぐらい怖くて印象的だった。 |
1998.11.24 (土) 梅田ロフトの下の映画館へ『CUBE』を見に行った。 わたし達はもう、ホラー映画なんかで残酷な表現にはある程度慣れっこになっていると思う。「SFXの進歩ってスゴイよな」と距離を置いて眺めれば、フィルムに映し出されたフィクションとしてその手のシーンは安心して観ていられる。でも、この映画にはホントの「恐怖」がある。 息詰まる、という表現がピッタリくる、終わらない長い悪夢のようなストーリー。苦しくなるような閉塞感と、声も上げられない緊迫感に観ていて心臓がキリキリ痛んでくる。 たぶんSF映画の歴史に残る作品だと思う。「スゴイ!」の一言に尽きる斬新な映画でした。 |
1998.11.49 (木) ピチカートファイヴのコンサートに行って来た。 ピチカートのコンサートを見に行くのは3、4年ぶりぐらいで、たぶんわたしにとっては4回目になるんだけど、大阪厚生年金会館なんて大きなホールで見るのは初めて。 オープニングの『大都会交響曲』のインスト(シングルの早いアレンジのほう)に合わせて流れるカッコイイgroovisionの映像にワクワクしていると、まず登場したのはナント、シティーボーイズの斉木さんで、しげるファンのわたしは思わずもう「キャー♪」ってかんじで意表をつかれました。 小西さんはナカナカ舞台に出てこなくて、もしかしてもう出てこないのでは・・・とかなりヤキモキさせておいてから、客席から登場する演出にビックリ&小西さんが出てきて何故だかホッとしました。懐かしい『トゥイギー・トゥイギー』のアノ踊りが見れて嬉しかった。 注目の野宮さんのファッションでは、わたしがカワイイーって思ったのはイラストに描いたワンピースと、『不思議なふたつのキャンドル』の時のグリーンにピカピカ光ってた服。『欲望』って映画みたいな60年代風のファッションがいいな。『ウイークエンド』の時のサンバの衣装はなんかすごかったなぁ。 今日のコンサートで一番わたしがグッときた歌は『マジック カーペット ライド』でした。小西さんの生ピアノがもっと聴きたかったな。 |
1998.11.12 (月) 衛星映画劇場で「ファーゴ」を見た。 実際にあったかなり陰惨な連続殺人事件をコーエン兄弟が映画化したもので、事件を知る人々からは「なんであんな酷い事件を映画にしたんだろう」と言われたそうだ。 映画の中では、真っ白な雪景色の中で淡々とストーリーが進んでいくので、事件の悲惨さが強調されるようなことはない。だけど、淡々とした描写だけに、あまりにも単純な理由で人は人を殺してしまう、そしてとてもあっけなく人は死ぬ、という事実に気付かされる。 「なぜそんな簡単に人を殺すの?」と犯人に尋ねる警察署長の女性は、生命をお腹に宿している妊婦で、犯人に対する怒りではなく『殺人を犯してしまう人間』に対する深い悲しみに満ちた表情を浮かべていて、とても胸に迫った。 ところで・・・数日前になるけど淀川長治さんが亡くなられて、映画ファンとして親しみを感じていたので、ちょっとショックでした。淀川さんの「明日死ぬかもわからないから、今、精一杯のことをするの」という言葉はわたしもモットーにしています。ご冥福をお祈りします。 |
1998.11.14 (土) 「トゥルーマン・ショウ」を劇場に見に行った。 あまり映画の内容を知らないで見るとすごく楽しめるかもしれない、ってかんじのストーリーなので詳しく説明はしないけど、見終わった後、街を歩くと不思議な気分になるような、そんな映画だった。 フィリップ・K・ディックのSFや筒井康隆の「俺に関する噂」を連想したのですが、主題はどっちかっていうとこういう不条理さよりも「父と息子の対決」ってところにあったような気がする。 ジム・キャリーもいつものおバカな演技じゃなくてすごく真面目で、なかなか良かったです。エド・ハリスってどっかで見たなーと思ってたら「ライトスタッフ」の宇宙飛行士ジョン・グレン役やってたひとだったんですね(そういえば本物のグレンさんが最近チャレンジャーで宇宙に行くので話題になってましたね)。 ピーター・ウィアーって「ピクニック at ハンギングロック」や「刑事ジョン・ブック/目撃者」も監督してたんだってパンフレットを読んで気が付いたのですが、この二本もすごく好きだ。 |
1998.11.7 (土) 「バットマン フォーエバー」をビデオで見た。 バットマンシリーズの三作目で、監督はティム・バートン。 このシリーズは、やっぱり悪役の大物俳優がみんな嬉々として悪のキャラクターを演じてるトコロが一番の見所だろうなぁ、とわたしは思うのですが(ジャック・ニコルソンだとかミシェル・ファイファーだとか)今回のはジム・キャリーとトミー・リー・ジョーンズの悪コンビがサイコーにバカでおもしろかった。 一緒に見てたひとが「よくあんなバカなボスの元に手下達が集まるよなあ」って言ってたんだけど、ホントそー思う。だってホントに「悪だけどコイツは切れ者だぜ」とかっていうのが全然無くってただただイカレテルんだもん。ふたりしてヘンな歩き方でキャッキャ言ってるトコなんてオオウケしました。 ティム・バートンといえば「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」も好きなんだけど、「バットマン フォーエバー」でもハロウィンの子供たちのマネをして悪のふたりがバットマンの家にまんまと押し入ったり、リドラーがバットマンに送りつけてくるカードが手作りですっごく凝ってたり(あんなカードもらったら嬉しい!あれってティム・バートンが自ら作ったのかなぁ)、そういう些細なこともそうだけど全体的な画面のカラーがちょっと暗いかんじだとか通じるものがあるなあって思った。 ジム・キャリーの新しい映画「トゥルーマン・ショウ」を見に行きたいな。監督のピーター・ウィアーの「モスキート・コースト」が好きだったのでちょっと期待。 |
1998.10.19 (月) そういえば昨日、うちの両親がヘンな飛行物体を見たらしい。うちんちは高台にあるんだけど、買い物の帰りに遠くの方で白っぽい銀色で長方形の物体がゆっくりと飛んでたという。宣伝でよく飛んでる飛行船には見えなくって(角張った長方形だっていうし)立ち止まってじーっと見てると横へゆっくり移動していたそう。 軍の秘密兵器じゃない?とか言ってたんだけど(ステルスとかそーゆーかんじで)一体何なのかものすごく気になる。もしかして宇宙船だったりして。昨日の夕方5時頃の未確認飛行物体の情報を求ム。 |
1998.10.18 (日) 昼間にテレビで『どっちの料理ショー』の 白玉クリームあんみつ vs 杏仁豆腐 を見てたら無性にあんみつを作りたくなった(番組を見てて食べたいなーと思ったのは杏仁豆腐の方だったけど、さすがにアレは作れないので)。白玉粉も寒天もあんこも家にあったのでさっそく作ってみた。 白玉粉をこねて、お湯で茹でるだけですごくカンタンに白玉だんごが出来る。もちっとしてつるっとして、お店で食べるのと遜色無い出来映え。寒天もパウダーになってるのでお湯で煮溶かして固めるだけだし(寒天はやっぱテングサから作ったのには味は負けるけど)ほんとあっとゆう間にあんみつの材料がそろった。近所でフルーツの缶詰とアイスを買ってきて盛り付けてみたんだけど、こういうお菓子類って食べても美味しいけど作ってるのが楽しいなあ。寒くなるとオーブンを使ったお菓子を作りたくなるのでまた何か作ろうっと。 |
1998.10.10 (土) 「ライトスタッフ」をケーブルテレビで見た。 タイトルは「正しい資質」という意味。アメリカのマーキュリー計画時代の宇宙飛行士達を軸にしたドラマで、三時間半もあるんだけど久々に見応えのあるいい映画だった。 優秀なテストパイロット(サム・シェパード)の、奥さんが言うセリフに共感した。 「本当はパイロットなんて危険な職業は嫌い。でもあなたを好きになった時あなたはもうパイロットだった。力の限界に挑戦する男は魅力的だわ、過去にすがってひがみ事を言う男なんてイヤ。」 この映画を見てるとこういう男達っていいなぁって思う。パイロットの奥さんたちが「男はみんなバカよ」っていうシーンがあるんだけど「でも、だからこそ男ってカワイイしうらやましいな」って思うから。 |
1998.10.3 (土) 下の方で予告してたとおり"パナソニックの薄くて縦型で銀色のアレ"を買ってしまった。 CDラジカセじゃなくってCDとラジオだけ聴けるんですね。「カセットは聴けないのかぁ〜」ってちょっと悩んでしまったんですがやっぱりデザインのカッコ良さでコレに決めてしまいました。妹と大阪の難波をウロウロしてたんだけど、雑貨屋には売ってなくって結局日本橋の電気屋街まで行って探してしまった。 大阪に行くといつも思うんだけど、大阪独特の喫茶店っていうのがあって、関西の人ならヨク分かると思うんですが「カンテっぽい」かんじ。こういう店って東京とかには無いと思うのですが、どうなんでしょう? ちょっと詳しく説明すると、大阪のアメリカ村や梅田や中津に「カンテ」っていう紅茶(イギリス風ではなくってインド風)とかチャイとか、あとケーキやカレーなんかもある喫茶店があるんです。こういう店、大阪ってけっこう多いと思うのですが(上六の「カナディアン」や心斎橋の「ガネーシュ」、アメ村の「モンスーンカフェ」とか好きでヨク行ってました)。わたしなりの定義としては「チャイの種類が豊富」「イスやテーブルの種類が全部バラバラ、もしくは手作りっぽい」「内装はインド風」「紅茶の葉やお香が売ってる」「店員は美大生っぽいかんじでラフな私服」「あくまで喫茶がメイン」とこんなとこかなあ、こういうお店を東京でも知ってるよってお方、よろしかったらメールかゲストブックでゼヒ場所を教えてください。 |
1998.10.2 (金)
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1998.10.1 (水) ピチカートファイヴのニューアルバム『プレイボーイ プレイガール』を買った。 ゴダールの新作映画を封切り日の朝、劇場に並んで待って真っ先に見るように、ピチカートのアルバムも発売日に急いでゲットして欲しい、ってかんじのことを小西さんが言ってたけど、まんまとそーゆーかんぢでゲットしてしまいました。キャッチーな歌だとか("気のきいた男の子♪"とか、"きみのことを考えてた〜♪"とか)グッとくる歌詞だとか("きみと出会えたぼくはあの日からずっときょうまで幸せだったから" なんて殺し文句!)相変わらずとてもとってもイイなぁーって思ったんですけど、なんといっても今回のアルバムでフューチャーされてる細川俊之のナレーションが最高。 小さい頃、お母さんが昼下がりに聞いてたFM放送の「ワールド・オブ・エレガンス」を思い出しました(今もやってるのかな?)。あの声で「きみみたいにきれいな女の子がどうして泣いてるの?」なんて訊かれた日にはもう・・・。 たぶんしばらくこのアルバムがわたしのヘビーローテーションになる事でしょう。 (全ての曲について感想などアレコレ書いてみました、こちらです) |
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