ラバーブレインブログ
ラバーブレインブログ

Rubber Brain Blog

焦げた鍋底を磨く女のブログ

<< チーズクラッカー | main | マンガ原稿料はなぜ安いのか? >>

橋本治とわたし

わたしは思春期の頃、橋本治にカブレて読みまくっていました。今から10年ぐらい前に出た本はほとんど読んでいたのですが、離れていったのは「桃尻語訳 枕草子」が出たあたりで、だからこの本は読んでいないのですが、それはもーイヤになったとかじゃなくて「あ、自分はもう卒業だな」と思ったからで、書物の上からだけですが自分にとって重要な師匠のひとりだと今でも思っています。

(追記:ちゃんと調べたら「桃尻語訳 枕草子」が出版されたのは1987年だったので、そのあたりではなかったでした。最後にオンタイムできちんと読んだのは「生きる歓び」だったように思います。この短編集はすごく好き。これが1995年で、自分が27歳のときか……ちょうど一回目の結婚の寸前ぐらいだ。「窯変 源氏物語」はお金が無くて一巻しか買えなかったんだなあ……)
橋本治から学んだことで重要なことがひとつ。
自分が今出来ることは何か、ということを把握する。
自分のやりたいことは何か、ということもきちんと考える。自分で。めんどくさがらずに。
出来ることとやりたいことの間にどれだけ距離があるか?ということを見極める。
そして努力というものはその間を埋めるためにする。

……というものです。これはすごく、折々に思い出す。
落ち込んだ時とか、自分はダメだなーとか、この状況はどうよ?とか、社会への不満とか、そーゆーのは全部状況確認段階でしかない。そこで「自分はダメだ、鬱だ氏のう…」とか「腐りきった世の中なんか滅んじゃえ」とか思うのは思考の停止です。そこから先をどうするのか考えるってことが大事なんだと。
やりたいことが出来るようになるかは分からないけど、でも目標も無く努力もしないで腐っていくよりはマシですし、努力している自分や他人をあざ笑うことだけは許さない。
と、思ってます。なんかたいそうな話になってきたけど、まぁ日常のささいなことでも、出来ることとやりたいこととその間を考えるととてもスッキリするんですよね。すごく分かりやすくて。
| 2004.02.19 Thursday 16:51 | Book | comments (0) | trackback (0) |

Comments

Comment Form

Trackbacks




Copyright (C) 2004 studio GEMINI All Rights Reserved.